#08 ノスタルジックな近江八幡のまち歩きで見つけた、
伝統工芸・木珠のアクセサリー「レアウッドビーズ Bijoux」

優しい色味に、なめらかな質感。木珠のネックレスを手にとってみると、とても軽く、木ならではのぬくもりとあたたかみが感じられます。木珠とは、木製の数珠玉のこと。琵琶湖畔にたたずむ水郷のまち、近江八幡では、滋賀県の伝統的工芸品である木珠製造が培われてきました。

 

その木珠を使ったアクセサリーを扱うショップ「レアウッドビーズ Bijoux(美樹-ビジュ-)」に伺いました。木珠アクセサリーの魅力と、近江八幡のまち歩きスポットをご紹介します。

 

 

伝統工芸と商人の歴史が息づく、近江八幡のまちで

 

近江商人発祥の地と呼ばれる、近江八幡。織田信長が安土城から天下統一を夢見た地であり、豊臣秀次の楽市楽座等による商工業の政策により、商いの盛んなまちとして発展しました。重要伝統的建造物群保存地区にも指定される、碁盤の目のような整然としたまち並みに、昔ながらの商人屋敷通りや八幡堀の水運が残り、当時の繁栄を想像することができます。

 

四季を問わず、老若男女の観光客が訪れるまちの一角に、「レアウッドビーズ Bijoux(美樹-ビジュ-)」はあります。江戸時代末期の蔵を改修した店内には、数珠ブレスレットや念珠だけでなく、ネックレスやリングなどの木珠アクセサリーが並んでいます

 

 

「近江八幡は、約1400年の歴史を持つ木珠製造のふるさと。聖徳太子が『願成就寺』を建立した時に、木珠製造の技術を地域の人々に伝授したことがその始まりだといわれています。それ以降、滋賀県の伝統工芸として、今でも全国の木珠生産の約70%を占めています」とレアウッドビーズ Bijoux(美樹-ビジュ-)を運営する株式会社カワサキ 代表取締役の川﨑 孝雄さんは話します。

 

 

株式会社カワサキは昭和3年にご祖父様が創業し、お父様から川﨑さんが引き継いだ会社。伝統的な木珠製造技術を継承しつつも、数珠ブレスレットや念珠に留まらないオリジナリティのある商品開発を行っています。

約9年前に「レアウッドビーズ Bijoux(美樹-ビジュ-)」をオープンして以降、お客様と直接接する機会が増えたと川﨑さん。お客様が商品に求めるものが分かるようになり、それ以降、一般のお客様が求める商品やサービスの提供に特化する方向に大きく舵を取るように。ユーモアのある発想とフットワークの良さを生かしながら、“くるもの拒まず”の精神でアイデア商品を世に生み出しています。

 

 

女性社員の声から生まれた、希少な天然木のアクセサリー

お客様に受け入れられる商品はどんなものかと試行錯誤する中、カラフルで魅力的な色を持つ「レアウッド」に川﨑さんは出会いました。「これだけ鮮やかな発色をする木なら、アクセサリーにも活用できるのでは?という意見が女性社員からあがったのです。それから社員とともに開発を行い、レアウッドビーズのアクセサリーが誕生しました」と川﨑さん。

 

「レアウッド」とは、世界の各地にあるさまざまな銘木のこと。鮮やかな色や美しい木目がその特徴で、南米大陸やアフリカ大陸を産地とする木が多く、育つ地域によって色が異なります。紫・緑・ピンク・イエローなどの色は加工や染色によるものではなく、木をカットした時に現れる、木そのものが持つ色。中には絶滅が危ぶまれ、入手困難になりつつある希少価値の高い木もあります。

 

 

ショップでは、レアウッドビーズを使った手作り体験も楽しめます。ブレスレットやネックレス、オリジナルの数珠ブレスレットや念珠も作ることができます。選べるレアウッドビーズは、約50種類! 色とりどりのレアウッドビーズは、どれも愛おしくなるような優しい色味です。

 

 

私たちも実際に、レアウッドの材木を見せていただきました。「パープル・ハート(現作産地:南米)」「リグナムバイタ(原産地:中南米)」など、カットして木の断面が空気に触れると、鮮やかな紫や緑に変色する木もあるそうです。“木=茶色”だという固定概念が覆されました。人にもさまざまな人種や顔があるように、木にもそれぞれ個性があるのですね。

 

 

食べて観光して。ゆっくり巡りたい、近江八幡のまち歩き

 

ここで少し、近江八幡のまち歩きのご案内を。「レアウッドビーズ Bijoux(美樹-ビジュ-)」の立ち上げにも関わった笹枝とし枝さんに、周辺のおすすめ観光スポットをお伺いしました。私たちも近江八幡の散策をしてみましたよ。

 

 

近江商人の栄えたまちのシンボルでもあり、時代劇のロケ地としてもよく知られるのが「八幡堀」。城下町と同時に作られた人工の水路です。八幡堀に浮かぶ手漕ぎ和舟の佇まいは、まさに近江八幡を象徴するような風景でしょう。時間が許す方は、ぜひ和舟に乗って、水郷巡りを楽しんでみてください。

 

 

重要伝統的建築物群保存地区である新町通りにある「近江八幡市立資料館」では、近江八幡の歴史を知ることができます。また「重要文化財旧西川家住宅」は、蚊帳や畳表などの商いで財をなした、近江八幡を代表する豪商である西川家の住宅です。3階建ての土蔵は、天和年間(1681〜1683年)の建築で、全国的に見ても珍しいものです。

 

 

雰囲気のある買い物を楽しみたければ、仲屋町通りにある複合施設「まちや倶楽部」へ。江戸時代の酒蔵跡を生かした広大な空間に、雑貨店や飲食店、宿泊施設などが集まっています。量り売りナッツ専門店「Going Nuts!」は、県内外多くの施設で商品が取り扱われており、現地でも美味しいと人気のお店ですよ。

 

 

建築好きの人にはファンの多い、近代建築ブームを引き起こした建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズの建築群も近江八幡のまち歩きの大きな見どころ。「旧八幡郵便局」や「アンドリュース記念館」など、江戸時代の風情を感じるまち並みに溶け込むモダン建築の佇まいが魅力的な景観を生み出しています。

 

 

伝統を守りながら、時代のニーズに合わせた数珠作りを

まち歩きの最後には、近江八幡の歴史を感じられる「レアウッドビーズ Bijoux(美樹-ビジュ-)」に戻りましょう。“木珠のふるさと”と呼ばれる近江八幡で作る数珠・念珠作りは、まさにここでしかできない貴重な体験。木珠を一つひとつ手作業で組み上げる過程そのものが、優しい時間。きっと一生ものになることでしょう。

 

 

90年間かわらず、木珠を扱う商品を作り続けてきた株式会社カワサキ。そして、お客様との交流を大切にしたショップ「レアウッドビーズ Bijoux(美樹-ビジュ-)」の運営を通して、川﨑さんはこう話します。

 

「伝統を守りながらも、時代のニーズにも合わせた商品作りを続けたい。商品を身につけることで、思わず顔がほころぶ。そんなものづくりができたらいいですね。聖徳太子が伝えた仏教の教えの中に、人と人が争わずに生きていこうという精神があります。微笑みは微笑みを生む。人と人が互いに寄り添えるような世界をつくることが私たちの理想です。人と直接会わなくてもWEBやSNS上でコミュニケーションが成り立つような現代だからこそ、必要なのではないでしょうか」

 

“木珠のふるさと”、近江八幡。まちを旅することで、ものづくりへの想いにも触れられる貴重な体験ができます。時間に追われる日常から少し離れ、人生を豊かにしてくれる大きな気づきが得られるかもしれません。

 

Information

レアウッドビーズ Bijoux(美樹-ビジュ-)

滋賀県近江八幡市大杉町12(Google Map
TEL:0748-33-5251
営業時間:10:00~17:00
定休日:火曜日

ホームページFacebook

※「木珠を使ったアクセサリーの手作り体験」は、6人以上の場合は要相談(詳細については、店舗にお問い合わせください)

※上記は2022年2月28日現在の情報となります。

株式会社カワサキ

滋賀県近江八幡市中村町690番地(Google Map
TEL:0748-33-5101

ホームページ

 

※上記は2022年2月28日現在の情報となります。

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